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事務所便り2018年4月1日

事務所便り2018年4月1日

早起きし 薬代わりの ウォーキング
                我を迎える 満開の花

 真冬の極寒に耐え,陽光に誘われて固い蕾を開き始めた桜,日毎に花の数は増し,3月の下旬には満開となり,何処の桜の木も「私を愛でてちょうだい」と無言で訴えていた短い命も,早や散り始めているこの頃です。
 
 今年は例年より何処でも開花時期が相当早かったようですが,これは,真冬の寒さが厳しかったから,桜の木々も春の暖かさに敏感に反応したということでしょうか。
 
 本来寒かるべき時にそれなりに寒くないと,春が来てもその暖かさを感じるのが鈍くなり,開花時期も遅れてしまう,という自然界の法則は,我々人間にとっても通用するように思われます。
 
 夜に眠るべき時に熟睡して良い睡眠をとらないと,昼間活動すべき時に良い仕事が出来なくなるとか,また,働くべき時に一心に働かないでダラダラしていると,休憩時間が来ても休憩の有難さ・大切さを感じることが出来ないという具合に。

 私は,“幸期高齢者‘’になってからは,朝の冷え込みが厳しい真冬には体調管理上,朝のウォーキングは差し控えることにしていますが,桜の便りを聞く頃から年末頃までは,加治木町の網掛川河口近くにある公園に出かけることを日課とし,薬代を払って買い求めなくてもウォーキングが無償で私に与えてくれる万能薬(血圧正常化・糖尿病予防・肥満防止・善玉コレステロール増加等々)を,毎朝楽しみながら手に入れることにしています。
 
 特に,桜の花を愛でながらのウォーキングは,その快適さ故に万能薬の効果が倍増されるのではないかと思っています。
 

(弁護士 野間俊美)


今月のコラム

1 はじめに
 当事務所に相談に来る法人様や個人事業主の方の中では,契約上のトラブルの相談が一定割合あります。
 そんなとき,私はまず,「契約書やそれに付随する書類を見せてください」と言っています。例えば,「相手方がなすべき工事をしてくれない」といった相談の場合,相談者が相手方に対して要望している工事の内容が,契約上相手方のなすべき義務と認められるか否かを確認するためです。
 しかし,残念ながら,かなり簡素な契約書で済ませているケースが多いように感じます。契約書さえもつくらないで口頭で契約,取引しているケースもあります。

2 トラブルの例
 裁判に発展した案件で,以下のような事案があります。
 X社は,相手方Y社(公共施設の建築工事を請け負った建設業者)に対し配管設備を売却する契約をしました。しかし,その配管設備を建築現場に設置するには設備同士をジョイントするための付属部品が必要であり,その付属部品は実際の現場で工事を進めていきながらでないと必要な種類や個数が分からないというものでした。そこで,付属部品については売買契約書の明細には記載せず,口頭で「必要な範囲で都度発注し最後に代金を支払う」と約束していたとのことでした。しかし,いざ代金支払いの段階になって,Y社は「付属部品代はサービスであり,契約書の金額に含まれているはずだ」と主張し,付属部品代を支払わずトラブルになったのです。
 X社としては,通常の大規模な建設工事に伴う配管設備の売買契約では,付属部品については事前の確定が困難なので,最終的に必要になった分だけ代金支払いを受けることが業界の慣習になっており,トラブルは予測していなかったようです。
 しかし,口頭での約束やそのような業界の慣習を裁判で証明することは非常に困難です。また,慣習が証明できたとしても,Y社がその慣習を知らない新興の事業者だったなら,慣習があったからといって直ちに付属部品の代金を支払う義務があるとは認められません(もっとも,付属部品はサービスだったと認定されない限りは,その原価額はY社に請求できるでしょう)。

3 契約書を作成する目的
 お互いに契約の内容に対する認識が合致していたような場合は,問題は生じにくいでしょう。しかし,いざ認識の違いが生じれば,それまでの当事者同士の関係が良好であったとしても,一気に悪化して,トラブルに発展する可能性があります。契約書の不存在や不備をいいことに,不当に利益を得ようとする悪質な業者も存在します。
 このような事態をできる限り避けるため,合意した内容を契約書やその付随書類の中で具体的,客観的に残しておく必要があるのです。これがあれば認識違いからのトラブルが生じるリスクが低減しますし,トラブルが生じ裁判になったとしても,契約書等の書類が重要な証拠となり,勝訴が容易になるのです。
 
4 契約書のポイント  
 (1) 契約の対象物や権利義務の内容をできるだけ明確に
 例えば先のトラブルの例では,代金の明示された契約書に売買の対象である個々の配管設備を明示した明細を添付しておく必要があります。明細にて特定できない付属部品については,明細の最後に,「ここに記載のない付属部品については,Y社が発注した分について別途代金を支払う」などと記載しておけばよいでしょう。ある場所の整地工事の請負契約であれば,整地の範囲はどこまでか,整地の表面はどうするか,高さはどうするのか,樹木は伐採するのか,伐採する場合廃棄はどちらがするのか,など特定すべきでしょう。継続的なコンサルティング契約であれば,方法や頻度,時間はもちろんですが,コンサルティングを受けられる内容をどこまで具体的に記載できるかがポイントでしょう。
 もちろん,どのような契約類型であれ,代金の額,支払方法,支払期限等を明確にしておくことが必要なのはいうまでもありません。
(2) 義務違反があったときの内容も考える
 この点,相手方に契約上の義務違反があったときには,損害賠償請求できることは民法上認められているのですが(債務不履行責任),請求できるのはあくまでも被った損害の額に限られ,それを証明する必要もあります。そこで,義務違反があった場合の違約金ないし損害賠償の額をあらかじめ契約書の中で取り決めておけば,被った損害の額を証明する負担も低減できます(ただし公序良俗に反するような内容の場合は無効になります)。
 また,どのような義務違反があった場合に契約を解除できるかや,その場合の未払金,既払金の取り扱いについての取り決めも有用です。
(3) 原案はまず自分で作る
 「契約書を自分でつくるのは面倒だ,分からない」といって,契約の作成を相手方に任せきってしまっているケースが散見されます。このようなケースでは,相手方に有利な契約内容になっていることが多く,いざトラブルになったときに,想定外の大きな損害を被ることがあり得ます。
 もちろん,相手方が作成した契約書の原案をしっかりチェックして修正を求められるのであれば,リスクを減少させることは可能です。しかし,契約交渉においては,どうしても相手方から提示された原案が交渉のスタートラインになってしまうのが現実です。
 ですから,契約書は自分の方から原案を作るべきです。もちろんあまりにも一方的な契約内容では,相手方からチェックを受けた際に信用を失う可能性がありますし,公序良俗に反するとして無効になる可能性もありますから,自身や自社の利益だけを考えて作るわけにはいきませんが,相手方が原案を作るよりは有利になるのは間違いないでしょう。
 
5 最後に
 自身や自社で契約書をチェックすることや作成することに自信がなければ,弁護士に相談することです。数ページのチェック程度なら30分ないし1時間程の相談の中で弁護士が確認することができます。要は,相談料だけで弁護士のチェック及び修正についての助言を受けることが可能です。原案作成についても,数ページであれば数万円程度で弁護士が請け負うことも可能です(ただし,条項数や難易度,内容の特殊性によっては,この限りではありません)。
 商品の購入と代金支払いが同時に行われる一度きりの売買など,お互いの義務履行が瞬時に終わる契約であればリスクは少ないかもしれませんが,義務の履行が一定程度の時間継続し,代金も高額な場合は,内容を吟味した契約書を必ず作成するべきです。
 “備えあれば患えなし”です。  

(弁護士 雨宮敬之)

1 はじめに
 読者の皆様は,誰かの保証人になったことはあるでしょうか? 保証人といえば,借り入れの際に債権者から求められたり,家を借りる際に賃貸人から求められたりすることが多いと思います。
 保証人になるときには,債務者や賃借人(以下「主債務者」といいます)から「迷惑をかけることは絶対にないから」などと言われて頼まれることがあると思います。私は,このような主債務者の言葉を信じ,リスクの大きさを十分に意識していないで保証人になることを承諾している人が多いように感じています。

2 保証人に請求がきた場合の行く末
 この点,「迷惑をかけない」というのは,主債務者と保証人との間での単なる約束です。保証契約は債権者と保証人との間の契約であって,法的には,このような言い訳は債権者には無関係であり,通用しません。ここから転じて,「主債務者に騙されて保証人になった」と主張する方もいらっしゃいますが,自分のあずかり知らないところで保証契約書を偽造されたとか,主債務者と債権者が結託して保証人を騙していた,などの特別な事情がない限り,主債務者に代わって債権者に弁済する責任を逃れることは原則としてできません。
 主債務者が事業をしている場合などは,数百万円,場合によっては数千万円の債務の保証を一個人がしているケースも見受けられます。保証人を頼まれたとき主債務者が経済的に困窮していなくても,いろいろな事情でその後弁済が滞ることはよくあることです。主債務者が弁済できなくなれば,間違いなく保証人に請求がきます。そうなるとせっかく築いた大切な財産を失うことになります。場合によっては保証人自身が破産してしまうこともあるでしょう。

3 まとめ
 以上により,安易に他人の保証人を引き受けるべきではないことはお分かりいただけたと思います。
 他人の債務の保証をするこということは,“最後は自分が弁済するしかない”との覚悟が必要だと思います。皆様にとって,その覚悟を受け入れられる方は誰でしょうか? 一般的には,自分の配偶者,子供,親くらいでしょうか? 場合によっては,それと同じくらい深い関係のある人がいるかもしれませんが・・・
 個人的な見解ですが,人を信用した上でお付き合いをする,いわゆる“いい人”が他人の保証人になって,その後思わぬ不利益を被っていることが多いように思います。
 しかし,上記覚悟を持つことなく他人の保証人になるべきではありません。他人の保証人になるということは,場合によっては,他人にお金を貸すよりもリスクが大きいのです。100万円貸した結果それが戻ってこないよりも,1000万円の債務を保証した結果1000万円支払わなければならなくなることの方が不利益は大きいのですから。

※保証には,保証,連帯保証,身元保証など複数の類型がありますが,本文章では,それらの差異にまでは踏み込まず,簡潔な内容としていますのでご了承下さい。

(弁護士 雨宮敬之)

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